2012年02月22日
調停を申し立てられました
「調停を申し立てられました」
慌てていらっしゃるご相談の中の一つです。
(便宜上、妻が申立てをしたとしますね)
妻が家庭裁判所に調停を申し立てると、
それから1週間~10日後に
家庭裁判所から呼出状が届きます。
呼出状というと物騒な響きがしますが、
要は、
『 こういう申立がされましたから、何月何日何時に○○家庭裁判所に来てください 』
という内容の郵便物(封書)が届くんですね。
そうすると、予想もしていなかった夫は、
えーっ!?
と、ビックリして、ショックを受けたり慌てたりするようです。
それはそうですよね。
’裁判所’の文字があるだけでも心臓がバクバクしますし、
(道路でパトカーとすれ違うときのように)
何も悪いことはやっていないはずなのに、何だか悪者扱いされてる気分にもなりますね。
そもそも、
妻がそんな行動に出るなんて・・・
という、人間不信に陥るかのような精神的なショックが大きく夫を襲います。
ただ、前兆は必ずあったはずなんですね。
呼出状は確かに突然届きますが、
妻が調停を申し立てる前兆は必ずあったはずなんです。
調停を申し立てるとき、
ほとんどのケースでは、別居が先行しています。
別居 → 調停 という流れですね。
たまに、別居(家を出ること)と申立を同時に敢行するケースもあります。
中には、同居したまま調停を申し立てるということもありますが、
私は個人的に、その本気度が薄れてしまうんじゃないかと心配します。
ということは、
呼出状が届いた時点で、かなりの確率で別居してますから、
実質的に夫婦関係が破綻していると考えられると思うんです。
それなのに、
「調停を申し立てられました!」
と、その時点で慌てる方は、
慌てるタイミングが遅いんですね。
どうして、妻が出て行った時点で行動しなかったんでしょう?
気持ちが収まれば帰ってくると思ってましたか?
少し離れていれば家(夫)が恋しくなると思ってましたか?
経験から言うと、それはほとんどと言っていいほど、ないですね。
さらには、
妻が出て行った時点で行動を起こしても、本当は遅いんですね。
そっと見守る(=放置する)よりは、
夫婦の絆が回復する割合も多少上がるかもしれません。
でも本当は、一緒に暮らしているときに
二人の間に変な空気が流れ出して、
絆が弱りかけ始めているのを察知したら、
そのタイミングで、何らかの行動を起こして欲しいんです。
最近、何か妻と心が通い合っていない気がする。
そういえば、しばらく妻と会話してないかも。
何だか妻の様子が変だなぁ。
そう感じたときに、
お互いに努力して絆を回復していけば、
調停を申し立てられてからの努力よりも
ずっと小さな心がけで、夫婦の絆が出来上がっていくはずです。
ただ、一方が心を通わせようとしても、
相手が受け入れてくれない、一緒に成長してくれない、
そういうケースもありますので、
その時は、自分を見つめるセラピーが有効かもしれません。