2012年07月03日
若い人は離婚にもお金をかけたくない・・・らしい
先日、離婚を経験した若い ( 30歳前後? ) 女性と
話しをしていたときのこと。
彼女が発した一言がひっかかりました。
「 若い人は離婚にお金をかけたくないですからね 」
そーか!と。
バブル経済崩壊後に生まれ、
景気の良い世の中を経験していない世代。
小さい頃から倹約体質が身についているのでしょうか、
今の若い人たちは、
・車も要らない (=免許も要らない )
・居酒屋より家飲み
・休みの日も家の中で過ごす
・外食? しませんよ、炊事女子・自炊男子ですもん
そういう世間の分析は紙面では知っていて、
それもまた良し!と思っていました。
ただそれは、日常生活におけるお金の使い方であって、
非常時に備えて、倹約的な生活をしているんだと思っていました。
事故とか災害とか失職とか。
離婚というのも、人生の中では大きな出来事。
まさに非常事態です。
彼女が私との会話で発した
「 お金をかけたくない 」
という意味は、
離婚のときに、離婚協議書を作成する費用や公正証書を作成する費用を払いたくない。
そこに使うよりも、アパートを借りたり、保育園の用具を揃えたりといった、
離婚そのものではなく、新生活のために使いたい
そういうことだったと思います。
確かにね、現実的には確かにそうなんです。
限られた金額の中で必要な支出を賄わなければなりませんからね。
現実は厳しいです。
待ってもくれません。
よくわかります。
それでも、今は高くて出すのが惜しい金額に思えても、
離婚時に公正証書を作成しておく重要性というのは非常に大きいです。
若い人だからこそ、当然、お子さんも幼く、
養育費の支払いだけで考えても、十数年あります。
途中で支払いが滞ったらどうなりますか?
それまでに自分で稼げるようになっていれば万々歳ですが、
そう上手くいく方ばかりではないです。
養育費をもらえるばっかりに、何とか家計も回っているという方が
大部分ではないでしょうか。
協議書や公正証書を作ってあれば、
いざ養育費の支払いがストップしたときも
迅速に対処できるんですが、
口約束だけだとなると、それはそれは大変なことです。
離婚する時点で、「 夫を信用している 」 というのは美しい話しですが、
そもそも信頼関係があれば、その後も夫婦関係を続けていける可能性もあるわけで、
そこを離婚に踏み切るんですから・・・ ん~、難しいです。
若い人が再び独身になるということは、
再婚する確率も高くなるって考えてください。
( 今は、こりごりだと言ってたとしても、です )
新しい家庭ができれば、優先順位が変わることは
容易に想像できますよね。
再婚しなくても、引っ越ししたり転職したり、
居場所がわからなくなってしまうと、お手上げです。
離婚協議書や公正証書の作成費用は、
たぶん、もらえる養育費の1~数ヶ月分のはずです。
子どもの将来ために安心できる金額としては
決して高くはないと私は思います。
倹約精神、おおいに結構。
でも、使うべきところを見誤ることのないように、
お願いします。
彼女との話しで話題になったので
協議書のことばかり書きましたが、
離婚時の 心のケア もお忘れなく。